【葬儀施行後こそ“第二の接点”】相続・不動産相談を紹介する仕組みで、継続的な関係づくりを実現
葬儀が無事に終わると、どうしてもお客様との接点が一度途切れがちです。しかし実際には、ご遺族が本当に困りごとを抱えるのは“葬儀後”です。
このタイミングで適切なサポートを提供できるかどうかが、葬儀社の信頼性を大きく左右し、さらには新たな売上機会にもつながります。
本記事では、葬儀後の「相続・不動産相談」を中心に、継続的な顧客関係を生み出す仕組みづくりのポイントを解説します。
目次
■ 葬儀後の顧客は「相続」「不動産」で困っている
葬儀後、ご遺族は故人の財産・土地・家屋など、多くの手続きに直面します。
- 相続登記・預金解約・名義変更
- 空き家の売却・管理
- 不動産の活用方法
- 相続税対策や書類作成
これらは専門知識が必要で、精神的にも負担が大きい領域です。
葬儀社はご遺族と深く関わる立場にあるため、
「誰に相談していいかわからない」不安を抱えたご遺族の最初の窓口
となりやすいのが大きな強みです。
■ 専門領域は“紹介”で収益化する
─ 葬儀社が無理なく始められる現実的なモデル
相続・不動産は高度な専門性が必要なため、葬儀社が直接サービス提供をする必要はありません。
むしろ、信頼できる専門業者へ「紹介」する仕組みを整えることで、確実に収益化できます。
実際に多くの葬儀社では、
- 相続手続き → 行政書士・税理士・専門企業
- 不動産相談 → 不動産会社
- 遺品整理 → 片付け専門会社
- 仏壇仏具 → 取扱い企業
といった形で提携先を設け、紹介手数料を売上にしています。
▼ うまく機能させるポイント
- 専門業者の選定
相続、不動産、遺品整理など、各分野に強みのある信頼できる企業を選ぶ。 - 情報提供の仕組み作り
ご遺族に対して、- 提携先のサービス内容
- 担当者名
- 連絡先
- 紹介に必要な情報
を一覧で提示できるようにする。
ご遺族は「どこに頼めばいいのか分からない」状態が続くため、
“葬儀社からの紹介”という安心感が大きな価値となります。
■ 紹介事業を確実に収益化する「管理表」の重要性
紹介事業は、仕組みが整っていないと売上が漏れやすい領域です。
だからこそ、“見える化”できる管理体制が必須です。
▼ 管理表に入れるべき項目
- 施行情報:施行番号、施行日、ご葬家名、担当者
- 紹介内容:紹介日、紹介したサービス(不動産相談・相続相談など)
- 紹介先:紹介した企業名
- 進捗管理:更新日、状況(見積提示/連絡待ち/作業完了)
- 収益情報:売上計上日、計上月、受注金額
▼ 例:不動産相談を紹介した場合
- 〇月〇日 → “不動産相談”として紹介
- 進捗を更新(例:提携先が訪問、見積提示)
- 完了後 → 計上月と金額を記録
- 紹介事業の収益として社内共有
この仕組みを徹底すると、
アフター事業が“会社としての柱”になりやすくなります。
■ まとめ
葬儀後の「相続」「不動産」領域は、ご遺族にとって最も困りごとが大きい部分です。
葬儀社がその最初の窓口となり、信頼できる専門家へつなぐ仕組みを持つことで、
- 施行後の顧客接点が継続する
- 新たな収益源になる
- 地域での信用力が向上する
という大きなメリットが生まれます。
葬儀施行だけで終わらず、
“葬儀後の課題も支える葬儀社”として、地域に選ばれる存在を目指しましょう。

