葬儀社経営コラム第115号
葬儀業界におけるM&Aの最新動向:2025年の展望

近年、葬儀業界では市場環境の変化や後継者不足を背景にM&A(企業の合併・買収)が加速しています。2025年を迎え、業界全体での再編が進む中、最新のM&A事例をもとに、今後の展望について考察します。
目次
M&Aが加速する背景
葬儀業界におけるM&Aの増加は、以下の要因によるものです。
- 市場の変化:家族葬や直葬の増加により、1件あたりの葬儀単価が減少している。
- 後継者不足:高齢化に伴い、事業承継の課題を抱える葬儀社が増えている。
- 経営の効率化:地域密着型の中小葬儀社が、大手企業と提携することで業務効率を向上させる動きがある。
最新のM&A事例
クラウディアホールディングスによるブライダルハウス島田の買収(2024年6月)
株式会社クラウディアホールディングスは、2024年6月に株式会社ブライダルハウス島田を子会社化しました。クラウディアホールディングスはウェディングドレスの製造・販売・レンタル事業を手掛けており、今回の買収により、宮崎県での婚礼衣裳事業の強化とサービス拡充を図っています。この事例は、婚礼・葬儀業界におけるサービスの多角化を示す好例と言えるでしょう。
こころネットによる喜月堂ホールディングスの子会社化(2023年7月)
福島県を拠点とするこころネット株式会社は、2023年7月に喜月堂ホールディングス株式会社の全株式を取得し、子会社化しました。こころネットは葬祭・石材・婚礼・互助会事業を展開しており、今回のM&Aを通じて、山梨県での事業基盤を強化しました。
喜月堂ホールディングスによる子会社3社の吸収合併(2023年10月)
2023年10月、こころネットの連結子会社である喜月堂ホールディングスは、葬祭事業子会社である株式会社セレオ、株式会社四季、有限会社喜月堂の3社を吸収合併し、商号を「株式会社喜月堂セレオ」に変更しました。この合併により、グループ内の経営資源の最適化と業務効率の向上が期待されています。
2025年以降の展望
2025年以降も、葬儀業界におけるM&Aの動きはさらに加速すると予想されます。
- AI・デジタル技術の導入:M&Aにより、業務効率化やウェブマーケティングの強化が進む。
- 地域密着型企業の成長戦略:地域に根差した中小企業が、大手資本との連携を強化することで生き残りを図る。
- 業界再編の加速:市場の縮小が続く中で、経営統合や異業種参入が増加する可能性がある。
特に、今後はIT技術の活用やDX(デジタルトランスフォーメーション)がM&Aの大きなテーマとなるでしょう。業界再編の波が続く中、各葬儀社は柔軟な経営戦略を打ち出し、新たな時代に対応していくことが求められます。
まとめ
葬儀業界におけるM&Aは、市場環境の変化に適応するための重要な経営戦略となっています。今後も、競争力強化や事業の持続的成長を目的としたM&Aが増加すると考えられます。企業がどのようにこの変化を受け入れ、成長戦略を描くかが、今後の業界動向を左右する鍵となるでしょう。