【2026年版】葬儀会館の空調設備更新に使える国の省エネ補助金とは?(全3回シリーズ・第2回)
前回の記事では、葬儀会館における空調設備の更新と、省エネ補助金を活用するメリットについてご紹介しました。
今回は、葬儀会館の高効率空調への更新に活用を検討できる国の補助金「省エネ・非化石転換補助金」について、具体的に解説します。
目次
- この記事の結論
- 省エネ・非化石転換補助金とは?
- 葬儀会館の空調更新で検討しやすい「設備単位型」
- どのような空調設備が対象になる?
- 補助率・補助上限額は?
- 補助金を活用して空調を更新するメリット
- 申請する際に押さえておきたいポイント
- 補助金は「故障する前」に検討を
- まとめ
目次
この記事の結論
- 葬儀会館の高効率空調への更新には、国の「省エネ・非化石転換補助金」を活用できる可能性がある
- 葬儀会館の空調更新では「(Ⅲ)設備単位型(従来枠)」が選択肢の一つとなる
- 設備単位型(従来枠)の補助率は1/3以内、補助上限額は1億円/事業全体
- 高効率空調は補助対象となる指定設備の一つ
- 補助対象となるのは原則として設備費であり、対象設備や省エネ性能などの要件を満たす必要がある
- 故障してから検討するのではなく、公募時期に合わせて計画的に準備することが重要
省エネ・非化石転換補助金とは?
「省エネ・非化石転換補助金」は、省エネ性能の高い設備への更新などを支援する国の補助制度です。
企業の省エネルギー化や非化石エネルギーへの転換を促進することを目的としており、一定の要件を満たす設備投資について、その費用の一部が補助されます。
葬祭業においても、要件を満たせば活用できる可能性があり、特に葬儀会館で長時間使用する空調設備の更新を検討する際には、確認しておきたい補助金の一つです。
葬儀会館の空調更新で検討しやすい「設備単位型」
省エネ・非化石転換補助金には複数の申請類型があります。
その中でも、葬儀会館の既存空調を高効率空調へ更新する場合に検討しやすいのが、「(Ⅲ)設備単位型(従来枠)」です。
設備単位型では、SII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)が指定する省エネ性能の高い設備へ更新することで、設備単位で補助金を申請できます。
工場や事業場全体で大規模な省エネ計画を策定する方法と比較すると、既存の空調設備など、更新したい設備を対象として検討しやすいことが特徴です。
どのような空調設備が対象になる?
2026年版の設備単位型では、補助対象となる指定設備として「高効率空調」が明記されています。
ただし、単に古いエアコンを新しいエアコンへ交換すれば、すべて補助対象になるわけではありません。
SIIが定める基準を満たした指定設備への更新であることに加え、省エネ効果などの要件を満たす必要があります。
設備単位型では、原則として次のいずれかの省エネ要件を満たすことが求められています。
- 省エネ率:10%以上
- 省エネ量:1kl以上
- 経費当たり省エネ量:1kl/千万円以上
そのため、空調メーカーや施工会社から見積書を取得する際には、価格だけでなく、導入を予定している設備が補助対象となる指定設備に該当するかについても確認しておくことが重要です。
補助率・補助上限額は?
「(Ⅲ)設備単位型(従来枠)」の主な補助条件は次のとおりです。
- 補助率:1/3以内
- 補助上限額:1億円/事業全体
- 補助対象経費:設備費
例えば、補助対象となる設備費が900万円の場合、単純計算では最大300万円が補助される可能性があります。
ただし、実際の補助金額は申請内容や補助対象経費、審査結果などによって決まるため、「設備費の1/3が必ず支給される」というものではありません。
また、空調更新に伴って発生する費用のすべてが補助対象になるわけではないため、見積りの段階から「どこまでが補助対象経費になるのか」を確認しておくことが大切です。
補助金を活用して空調を更新するメリット
葬儀会館の空調設備は、式場だけでなく、親族控室、会食室、ロビー、事務所など幅広い場所で使用されています。
特に夏場や冬場は長時間稼働することも多く、設備の省エネ性能は光熱費に大きく影響します。
高効率空調への更新には、次のようなメリットが期待できます。
1.初期投資を抑えられる
補助金を活用することで、設備更新に必要となる自己負担額を抑えられる可能性があります。
複数の式場や控室の空調をまとめて更新する場合など、設備投資額が大きくなるケースでは特にメリットが大きくなります。
2.電気料金の削減につながる
古い空調設備から省エネ性能の高い設備へ更新することで、消費電力量を削減し、毎月の電気料金を抑える効果が期待できます。
空調設備を長時間使用する葬儀会館では、設備更新後も継続的なコスト削減につながる可能性があります。
3.突発的な故障リスクを抑えられる
葬儀会館では、真夏や真冬に空調が故障すると、ご遺族や参列者の快適性に大きな影響を与えてしまいます。
設備が完全に故障してから急いで交換するのではなく、使用年数や修繕状況を確認しながら計画的に更新することが重要です。
申請する際に押さえておきたいポイント
省エネ・非化石転換補助金を検討する際には、設備を選ぶだけではなく、補助金の申請要件を事前に確認しておく必要があります。
特に確認しておきたいのは、次の項目です。
- 現在使用している空調設備の型式・使用年数
- 更新予定設備が補助対象となる指定設備か
- 更新前後のエネルギー使用量
- 更新によって見込まれる省エネ率・省エネ量
- 補助対象となる設備費
- 見積書など申請に必要となる書類
- 公募期間と申請期限
また、補助金は申請すれば必ず採択されるものではありません。
対象設備や性能基準、公募期間、申請方法などが変更される場合もあるため、その年度の公募要領や最新情報を確認したうえで準備を進めましょう。
補助金は「故障する前」に検討を 葬儀会館の空調設備で特に注意したいのが、「故障してから補助金を探す」では間に合わない可能性があることです。
補助金には公募期間があり、申請や審査など一定の手続きが必要になります。
そのため、突然空調が故障し、すぐに交換しなければならない状況では、補助金のスケジュールに合わせることが難しくなります。
例えば、
- 導入から10年以上経過している空調がある
- 修理の回数が増えている
- 夏場・冬場の電気料金が高くなっている
- 複数の葬儀会館で順次空調を更新する予定がある
といった葬儀社は、早い段階から設備更新計画を作っておくことをおすすめします。
「今年は○○会館、来年は○○ホール」というように更新時期を整理しておけば、補助金の公募時期に合わせた設備投資も検討しやすくなります。
2026年の公募状況について
2026年8月19日時点では、1次公募・2次公募は終了しています。
3次公募については、今後、詳細なスケジュールが公表される予定となっています。
設備更新を検討している場合は、最新の公募情報を確認しながら、対象設備の確認や見積り取得などを早めに進めておくことをおすすめします。
まとめ
葬儀会館の空調設備は、施設の快適性だけでなく、光熱費や設備維持費にも大きく関わります。
国の「省エネ・非化石転換補助金」を活用できれば、設備投資の負担を抑えながら、高効率空調への更新を進められる可能性があります。
特に重要なのは、空調が故障してから検討するのではなく、設備が使用できている段階から更新計画を立てておくことです。
空調設備の使用年数や修繕履歴を確認し、更新が近い設備がある場合には、補助金の活用も含めて早めに検討してみてはいかがでしょうか。
弊社では、葬祭業界に精通した専門家が、設備更新の検討から補助金申請に向けた事業計画の策定までサポートしています。
- 「自社の葬儀会館でも対象になるのか確認したい」
- 「どの設備を更新すれば補助金を活用できるのか知りたい」
- 「次回の公募に向けて準備を始めたい」
という方も、お気軽にご相談ください。
補助金についてのご質問やご相談は、LINEからお問い合わせいただけます。
参考
省エネ・非化石転換補助金 2026年版特設サイト
国の省エネ補助金パンフレット
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