葬儀社のためのショート動画集客術③

「想いのある言葉」で、心に届く発信を
「言葉には、人の心を動かす力がある」。
私たち葬儀社は日々、ご遺族と向き合う中で、あらためてこの事実を実感しています。
そして今、その「想いのある言葉」を“ショート動画”という新たな手段で地域に届けることが、集客や信頼づくりの大きな鍵となり始めています。
本コラムでは、葬儀の現場だからこそ語れる“想いのある言葉”を活かしたショート動画の活用方法と、実際の制作・運用のポイントをご紹介します。
目次
「想いのある言葉」とは?
ここで言う“想いのある言葉”とは、心に残るフレーズや語りのことです。
たとえば——
- ご遺族からいただいた感謝の言葉
- 故人との思い出や、印象的なエピソード
- 担当スタッフが式を通じて感じた想い
- 会社の理念や、大切にしている価値観
- 供花や演出に込めた意味
特別な脚本や演出は必要ありません。
大切なのは、「誰かのために語る気持ち」。その誠実な言葉こそが、人の心に届くのです。
なぜ今、「言葉の動画」が注目されているのか?
SNSの発展により、現代では「短く、わかりやすく、感情に響くコンテンツ」に人気が集まっています。特にショート動画には以下のような特徴があります。
- 表情や声のトーンなど、“人柄”が伝わる
- スマホで気軽に再生・拡散される
- 視覚と聴覚を通して、記憶に残りやすい
つまり、葬儀社が日々の中で蓄積してきた“言葉のストック”は、そのまま動画として発信することで、信頼を築く大きな武器になるのです。
実践しやすい!「想いのある言葉」を活かした動画3選
① 担当スタッフによる「エピソード語り」
印象的なご葬儀の一場面をスタッフが語る動画。
例:「先日、お母様のご葬儀を担当した際、娘さんが『この花の香りで母の部屋を思い出しました』と涙ぐんでおられました。」
▶ スタッフの人柄や対応力が伝わり、親近感や信頼感を高めます。
② ご遺族の感謝の言葉や手紙の「代読」
ご遺族から寄せられたお手紙やアンケートを、スタッフが心を込めて読み上げる形式。
▶ 実際の声を通じて、誠実な葬儀対応が伝わります。
③ テロップ+静止画+BGMの「言葉のムービー」
声出しが難しい場合でも、手紙やメッセージ、施設の写真を組み合わせて動画にできます。
▶ まるで“詩”のように、共感を呼ぶ静かな感動を届けられます。
60秒で心に届く!動画の構成例
- 冒頭キャッチ(5秒)
例:「“母の笑顔が、そこにありました”」
→ 強い言葉をテロップで静かに表示 - 語りパート(30~40秒)
例:「お母様が好きだったピアノ曲を、開式前に流しました。娘様が『母がそばにいるようでした』と涙を流されていて…」 - 締めのメッセージ(10秒)
例:「私たちは、“心を届ける葬儀”をお手伝いします。」
→ ロゴや連絡先を表示して締めくくる
スマホでもできる!撮影・編集のコツ
- スマホでOK。自然光のある静かな場所が理想
- 語りは静かに、感情を込めて
- テロップは大きめに、話し言葉で
- BGMは控えめなピアノや弦楽器などがおすすめ
どこで使う?動画の活用場所とメリット
配信先 | 特徴とメリット |
---|---|
YouTube Shorts | 地名や式場名で検索上位に出やすく、SEOにも効果 |
Instagram Reels | 感動コンテンツが拡散されやすい |
LINE公式 | 登録者との関係性強化に効果的 |
自社HP「スタッフの声」 | 人柄が伝わり、事前相談に結びつきやすい |
また、セミナーや相談会で動画を流せば、場の雰囲気が柔らかくなり、来場者との距離も縮まります。
「言葉の動画」で、価格ではなく“共感”で選ばれる葬儀社へ
価格競争に悩む葬儀社は多いですが、本当の差別化は“人との関わり”の中にあります。
心のこもった言葉を、動画というかたちで届けることで、共感され、選ばれる葬儀社になることができるのです。
まとめ:その言葉は、きっと誰かを救う
「ありがとう」「父らしい式でした」「お手伝いできてよかったです」
そんな何気ない一言が、誰かの心に残り、安心を与えます。
その言葉を、動画という形で記録してみませんか?
まずは1本。スマホを手に取って、想いを語ってみてください。
きっと、あなたの言葉に救われる人がいます。