葬儀社経営コラム

葬儀社経営コラム第122号

葬祭業者が自社アプリを導入すべき理由と成功ポイント

スマートフォンの普及により、日常生活のあらゆる場面で「アプリ」の存在は欠かせないものとなりました。飲食店や美容院、医療機関など、さまざまな業種で自社アプリの導入が進んでいますが、実は葬祭業界においても、自社アプリを導入することには多くのメリットがあります。本コラムでは、葬儀社がアプリを導入すべき理由と、導入後の成功ポイントについて解説します。

なぜ葬儀社にアプリが必要なのか?

1. 会員との関係を強化できる

自社アプリは、会員やリピーターと継続的なつながりを持つための有力なツールです。通知機能を活用すれば、イベント情報や終活セミナーの案内、仏壇・お墓の相談受付など、タイムリーな情報発信が可能となります。

2. 顧客の利便性が向上する

アプリを通じて、資料請求・来館予約・会員登録・お悔やみ情報の閲覧などがスマホ一つで完結できるようになれば、利用者の満足度向上につながります。とくに高齢者層もスマホ利用が進んでいる今、シンプルでわかりやすいアプリ設計は歓迎されます。

3. ブランディングと差別化につながる

「地域で唯一、自社アプリを持つ葬儀社」として認知されれば、他社との差別化にもつながります。ロゴや配色、コンテンツに一貫性を持たせることで、企業イメージの定着にも役立ちます。


成功のための導入ポイント

1. “入れてもらう理由”を明確にする

「お得なクーポン」「会員限定情報」「相談チャット機能」など、アプリをインストールするメリットを明確に提示しましょう。ただの“パンフレットアプリ”では利用されません。

2. 更新を止めない

定期的な情報発信がされないアプリはすぐにアンインストールされてしまいます。終活コラムや季節の法要案内、仏事に関する豆知識など、軽めのコンテンツでも継続して配信することが大切です。

3. 高齢者でも使いやすく

文字サイズ、配色、ボタンの配置など、ユーザーインターフェースはシンプルに。操作に迷わない導線設計を心がけましょう。電話一本で使い方をサポートする体制があると安心感もアップします。

4. スタッフの活用力がカギ

アプリをただ導入しただけでは成果は出ません。来館時に「こちらのアプリで法要の予約ができますよ」と案内するなど、スタッフが積極的にアプリを紹介し活用を促すことが必要です。


まとめ

自社アプリは、一度葬儀を依頼された方とのつながりを継続し、将来的な再依頼や紹介につなげるための大きな資産になります。導入・運用には一定のコストがかかりますが、うまく活用すれば「地域の終活・葬送パートナー」としてのポジションを確立できるでしょう。