葬儀社のための補助金講座「補助金はお役所仕事です」──元事務局員が明かす採択への近道

補助金は「良い事業だから採択される」ものではなく、「決められたルールに従って説明し、証拠をそろえる」ことが採択の鍵です。葬儀社の経営者・後継者の方も、募集要項を正しく読み解き、早めに準備することが最短ルートになります。

補助金初心者時代、私が最初につまずいたこと

私が初めて補助金の仕事に従事したのは、コロナ禍真っ盛りのときのコロナ対応の補助金の事務局です。事務局に入って最初に、「『募集要項』を読んでおいてください」と言われたものの、正直何が書いてあるか理解できませんでした。

今考えると、申請を出せば通る簡単な補助金だったのですが、それでも初めての人間にはハードルは高いと感じました。まず、用語がわかりません。補助金特有の用語があるのですが、初めての私にはどんな意味があるのかわかりません。そんな状態で四苦八苦しながら申請書類のチェックをしていました。事務局員がこんな状態ですから、申請者の方は更に理解不能の世界に迷い込んでいたと思います。

補助金審査の実態は「お役所の書類仕事」

事務局の担当として仕事をしていくなかで、私のこれまでのビジネス経験はあまり役に立たないことがわかってきました。要するにお役所の書類仕事なんです。

チェックされるのは、主に次のような点でした。

  • 必要な書類がそろっているか
  • 書類の日付は間違っていないか
  • 書類の有効期間に問題ないか
  • 書類の金額は申請と合っているか

このような、形式が整っているかということがほとんどでした。この辺のルールは「募集要項」という書類に全て記載されています。補助金は税金を使って運営されているわけで、適正に運営するためには必要なものとは思います。

しかし、慣れないと「募集要項」の内容を理解することは大変です。特に、金額の大きい補助金の場合、提出書類や記載内容も膨大になります。結局、申請者の方は補助金に詳しい専門家にアドバイスを受けることが早道のような気もします。

補助金採択のために大切なこと

最後にお伝えしたいのは、補助金は「良い事業だから採択される」という面だけでなく、「決められたルールに従って説明し、証拠をそろえる」ことが大切だということです。

だからこそ、募集要項を読み解き、早めに準備することが、採択への第一歩だと思います。

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尾形博

尾形博

エンディング総研 中小企業診断士

2013年4月に中小企業診断士登録。同年より葬儀社専門の中小企業診断士研究会に所属し、葬祭業界に関する知見を蓄積してきた。2020年8月、東京センチュリー株式会社を退職し、診断士として独立。以降、葬儀社をはじめ製造業・サービス業など幅広い業種の企業支援に携わり、各種専門家派遣を通じて業界横断的なコンサルティングを実施している。補助金事務局での勤務経験も有し、補助金申請支援にも精通する。幅広い知見と、葬儀業界のサポートに関する豊富な経験を強みとする。

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